仕入れと経費の違い。間違った節税はやめよう
Pocket
LINEで送る

こんにちは、俊太です。

そろそろ12月ですね。この時期になると確定申告についての話題が出てきます。

よくある疑問で「仕入れは経費になるのか?」という話です。

仕入れは仕入れであって経費にはなりません。

あとは年末に在庫がたくさんあると税金が高くなるという話もあります。

これも正解とも不正解とも言えません。

今回は仕入れと経費についてお伝えします。

仕入れと経費は違う

注意

経費と言うのは商売をするために使うお金のことです。例えばせどりをするために交通費を1万円使った。

これは経費として引くことが出来ます。

じゃあ1万円の商品を仕入れた場合はどうなるかと言うと、1万円仕入れたので1万円引くことになります

ただし年末に在庫が残っていたら1万円プラスすることになります。

よくある誤解で「税金を減らすためにたくさん仕入れよう。」

これは間違いです。

10万円仕入れました。この場合は10万円引くことが出来ます。

ただし在庫が10万増えることになりますので、10万たすことになります。

年末にたくさん仕入れても結局税金は変わりません。

具体例

具体例を見てみましょう。わかりやすくするために消費税と経費については考えません。

なにも売れなかった時

2021年からせどりをはじめました。1万円の商品を5つ仕入れました。

なにも売れませんでした。利益はいくらでしょうか?

答えは簡単ですね。0円です。

どういうことかと言うと5万仕入れたのでー5万円

在庫がすべて残っているので+5万円

差し引き0円です。

全部売れた場合

じゃあ別のパターンです。

1万円の商品を5つ仕入れました。

全部が一つ2万円で売れました。

2万×5つで10万円の売り上げ

仕入れに5万使っているので利益は5万円です。

これも簡単ですね。

売れたけど在庫がある場合

また別のパターンを見てみましょう。

1万円の商品を5つ仕入れました。

そのうち2つが1つ2万円で売れました。

売上は4万円です。

さて今年の利益はいくらになりますか?

仕入れに5万円使っています。売上が4万円です。

そして1万円の商品の在庫が3つあります。

-5+4∔3合計2万の利益になります。

現金としてはマイナス1万円ですが、在庫が3万あるので2万円の利益になります。

この2万の利益に税金がかかることになります。

在庫が多くある場合

2万円の利益に税金がかかるってたかが知れています。

ただこの数字が100倍だったらどうでしょうか?

500万仕入れました。

そのうち2つが200万で売れました。売り上げは400万です。

在庫が300万あります。

利益は200万です。

200万に税金がかかりますが、手持ちの現金は-100万円です。

資金に余裕がある人は良いのですが、ない人は困りますね。

在庫がすべて売れた場合

よくある誤解で在庫がたくさんあるから税金が高くなる。

もし在庫がすべて売れた場合はどうなるかを見てみましょう。

1つ100万円の商品を5つ仕入れて合計500万仕入れました。

すべてが1つ200万で売れました。

売上合計1000万です。

仕入れに500万使っているので利益は500万です。

500万に税金がかかります。在庫の金額は0円です。

先ほどは200万に税金がかかったので、在庫がすべて売れたほうが税金は高くなりました。

まあ税金高くなったのですが、それ以上に利益が出ているので問題はありません。

何より手持ちの現金が500万あるので安心ですね。

在庫の価値が下がった場合

今度は在庫の価値が下がっていた場合です。

500万仕入れました。

そのうち2つが200万で売れました。売り上げは400万です。

在庫が300万あります。

利益は200万です。

でもこの在庫の相場が下がって半額でしか売れない場合はどうでしょうか?

もし在庫の価値が150万でも税金は利益の200万にかかります。

そして手持ちのお金は-100万円です。

ちょっと厳しいですね。

在庫を仕入れ価格以下で売った場合

そこで年末までに300万の在庫を半額で売った場合を考えてみましょう。

売上は400万+150万合計550万です。

仕入れに500万使っているので、利益は50万です。

税金は50万円にかかってくることになります。

手持ちの現金も50万あるので税金を払うのには問題ありません。

来年度持越しになった在庫はどうなる?

期末の棚卸資産が50万だった。

その場合は次の年の期首の棚卸が50万になります。

もしその年に全く仕入れをしなくて、すべて50万で売れた場合は、利益は0円になります。

売上が50万で50万あった在庫が0になるからです。

まあ実際は仕入れをしないということはないので、そんなことはないのですが。

もし期首の在庫が50万で、期末の在庫が100万だった場合は50万円在庫が増えていることになります。

税金としては現金が50万円増えているのと同じ扱いになります。

在庫は年末にどうするのが得なの?

基本的に年末だからと言って無理に仕入れる必要はないし、年末だからと言って無理に売る必要はありません。

ただし値下がりしてしまったものは、赤字でも売ってしまったほうが税金は安くなります。

まあ、長い間売れない物は、年末に限らず値下げをしてでも売ってしまう方がいいですね。

年末と言うせっかくの機会なので、長い間売れていないものを見直してみましょう。

あとは在庫が多くて現金がない。税金が払えないなんて時も在庫を売って現金に換えたほうがいいでしょう。

所得税を少なくする方法は利益を少なくすることです。

これが例えば実際に交通費に1万円かかった。この場合は経費として引くことを忘れないようにしましょう。

経費を引いて利益を減らすのは意味がありますが、売り上げを減らすことで利益を減らして税金を少なくする。

これは無意味です。税金は確かに減りますが、それ以上に利益が減ります。

年末だから無理に安売りして在庫を減らしても利益が減るだけです。

現金がなくて在庫が多すぎるときや、値下がりしたとき以外は無理な値下げはしないようにしましょう。


メルマガではさらに詳しい情報や最近売れた物を紹介しています。

メルマガ登録お願いします。

無料メルマガ登録

無料メルマガ登録

ブログランキング参加中です。

人気ブログランキングへ